2007 年
2 月
2 日
春を運ぶ室内楽の午後
〜和波たかよしアフタヌーンコンサート〜
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1月28日、東京文化会館小ホールにて、表題のコンサートが開かれました。 「アフタヌーンコンサート」では、必ず和波さん自身が、演奏の合間に演奏される曲のこと、共演者のことなどユーモアを交えてお話されるので、聴衆の中にはそれも楽しみという人も多いと聞きます。私も数多くの音楽会に行きますが、このような音楽会は他には出会ったことがありません。 “演奏者がスーッと現れ、演奏し、聴衆の拍手の中で、スーッと消えていく” ほとんどがこのパターンです。そういう意味では、はじめは和波さんの家のサロンに、親しい方が集まって始まったという「アフタヌーンコンサート」は、和波さんの音楽を本当に理解し、演奏を楽しみにし、和波さんのお人柄を愛する人たちの集まりなのでしょう。ホールはあふれんばかりのファンで満杯でした。 今回のトークの中で、目の見えない和波さんが如何にして楽譜を理解したか、それは他ならぬ和波さんのお母さまが、楽譜をすべて点訳されたからということ、その点訳の分厚い楽譜を、披露して下さいました。和波さんが若い頃は、当然パソコンもなく、お母さま(和波その子さん)のお力が、どんなに大きかったか、計り知れないものがあります。そしてその点訳された楽譜は、後進の視覚障がいを持つ音楽家のために役だっていることは、言うまでもありません。 その子さんは、今年米寿を迎えられたとのこと、車いすで聴衆の中におられる姿に、真の母の姿を見る思いでした。 今回のプログラムは、モーツァルトのヴァイオリンとヴィオラのためのデュオとベートーヴェンの弦楽四重奏曲 第4番ハ短調に加え、ドヴォルザークのピアノ五重奏曲イ長調では、奥様の土屋美寧子さんとの共演もあり、バラエティに富んだものでした。 このドヴォルザークを始めて演奏した頃の思い出として、スイスのバーゼルでの奥様との出会いのことが、リーフに書いてありました。今日の和波さんの音楽面ではもちろん、あらゆる面での最高の理解者である美寧子さんのピアノ演奏も、聞きごたえのあるものでした。
ところで、今年の四月から、いよいよ国立市でも「特別支援教育」がはじまります。障がいのある児童生徒、ひとり一人の教育的ニーズに応じて適切な教育的支援をおこなう、というものです。 視覚障がいがあっても、優れた才能を生かし、努力が成果として実を結んだ和波さんの存在は、障がいをもつ子どもたちや母親にとって、どんなにか励みになることでしょう。
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