“いじめ”問題は、子どもの視点で考えよう 国立市議会議員 あべ美知子
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2006 年 11 月 10 日    
“いじめ”問題は、子どもの視点で考えよう
〜カウンセラーとしての体験から〜
 いじめによる被害にあった子どもの自殺が報じられてから、次々と連鎖反応のように事件がおこっています。今回は自殺した本人の遺書が、重要な課題をおとなにつきつけてくれたと思っています。中学生が遺書をどんな気持ちで書いたかを思うだけで、胸が痛みます。
私は、教育現場に長い間いて、思春期の子どもたちの悩みを直接聞きながら一緒に解決の道をさぐってきたということがあり、今回の報道には、特に辛い思いを持っています。
また約10年間、自宅を開放して、不登校の子どもたちの居場所をつくり、カウンセラーとして相談に応じている仕事から議員への転進なので、今でも“今、私ができることは何か”を考えて行動しなくてはならないと思っています。
かつて私の「心塾」(しんじゅくと読む)という居場所に来た子どもたちの多くは、やはり学校でのいじめが原因で不登校になった子どもたちです。しかし本人は決して「自分はいじめにあっている」とは言いませんでした。子どもなりのプライドがあるし、いじめという概念もよくわかっていない子どももいました。
「なんとなく行きたくないんだよね。」「学校に行くと息苦しくなる。」「勉強についていけない。」「英語の授業でさされて読むのがいや。」「友達がいない。」「○○先生に会いたくない。」
などと、はじめは言っていますが、ある程度信頼関係ができてくると、子どもたちは具体的なこと、ひとつひとつのいじめについて、話してくれました。中には、体が不自由な兄弟がいることでいじめられたり、とても強い兄さんがいるために兄のクラスの先輩たちにいじめられていたという子どもたちがいましたが、このことを家族には言えず、ただただ引きこもってしまっていたという例もあります。誰にも言えず、つめを噛んでいたため、つめがなくなっていた子どももいました。
 今私は、いじめに気がつかなかったという親や先生を責めるつもりもないのですが、心塾に通ってきていた当時、本当に大変な時期を一緒に考え行動してきた子どものご両親と話す機会がある時には、「あの時はよく心の支えになってあげましたね。」と話し、時が解決したことを思うと感無量です。
いじめを抑止するには、外部の人の力は、残念ながら無力です。いじめは子どもたちの心の問題だからです。いじめをする子ども、されていると感じている子ども、いじめをなんとか解決しなくてはと思う子どもたち、これらすべてが子どもたちの世界で起こり、子どもたちの心から生まれてくるものと考えています。大人は今何ができるのでしょうか。
付け加えると、先ほどつめが無かった少女に最近出会ったら、大学生になって、きれいなネールアートされたつめをしていたので、思わず「今度私にもやってね。」というと、「もちろん」と微笑んでいました。



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