2004 年
4 月
16 日
命の尊さについて
〜イラク人質事件から〜
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昨日はイラクで武装グループの人質となっていた日本人三人がバグダッドで無事解放されたニュースに日本中が湧いた。 この数日間、死と向かい合っているであろう三人の家族の思いが報道されるたびに、三人の行動を無謀と非難するコメントがくり広げられていた。そんな中で、作家の中西礼氏が「半分は子どもの行動に誇りをもっていてほしい」といわれた家族へのコメントが印象的だった。 それにしても命の尊さを考えさせられた一週間だった。 三人が解放された背景には、イラク人や米兵の数え切れない尊い命がアッと言う間に失われていることを、私たちは忘れてはならない。小泉首相は自衛隊派遣をイラクの人道復興支援のためと説明しているが、愚かな戦争を始めた米国への疑問と批判の国際世論の高まりをどのように受け止めているのだろうか。今回はともかくも三人の無事を日本中の多くの人々が願っていたが、今後も日本人や自衛隊員がイラクの反米勢力の標的になりうることは誰もが予測できることである。 この一週間、テレビ画面からひしひしと伝わってくる人質の家族の訴えから、命は自分だけのものではないことを感じた人も多いと思う。 しかし現実に今また人質となった二人のジャーナリストへの関心はもう一段と低くなっていることは恐ろしいことだ。‘ああ、またか’では決してすまされることではないし、イラクでもうこれ以上尊い命がひとつも失われてはならない。
また来ん春 中原中也
また来ん春と人は云ふ しかし私は辛いのだ 春が来たって何になろ あの子が返ってくるぢゃない
おもへば今年の五月には おまへを抱いて動物園 象を見せてもにゃあといひ 鳥を見せてもにゃあだった
最後に見せた鹿だけは 角によっぽど惹かれてか 何とも云はず 眺めてた
ほんにおまえもあの時は 此の世の光のただなかに 立って眺めてゐたっけが・・・
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